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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「幸せパズル」 〜夢中になる喜び〜

pazul

公式サイト:http://www.shiawase-puzzle.com/

監督・脚本:ナタリア・スミルノフ
撮影:バルバラ・アルバレス
美術:マリア・ユーゲニア・スエイロ
助監督・配役:ナタリア・ウルッティ
衣装:フリオ・スアレス
制作:ルチア・リエス
音声:フェルナンド・ソルデビラ
編集:ナターシャ・バレルガ
オリジナル音楽:アレハンドロ・フラノフ
製作:ガブリエル・パストーレ、カロリーヌ・ダイノー、ルイス・サルトル、ナタリア・スミルノフ
製作総指揮:ガブリエル・パストーレ
(2010年 アルゼンチン・フランス合作アルゼンチン映画 90分)
原題:Rompecabezas(Puzzle)

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
マリア・デル・カルメン。専業主婦。夫と2人の息子の幸せを生きがいに家族を支えてきた。
50歳の誕生日にもらったプレゼントがきっかけで、人生が一変する。
それまで気付かなかった才能―ジグソーパズルと出会ってしまったのだ。
(公式サイトより転記させていただきました)

おそらく初めてパズルに挑戦したのであろう主人公が、しだいに夢中になっていく様子が
すーっとこちら側に伝わってきて、なんとなく胸がときめく映画です。
なにかを好きになって、ちょっと取り付かれてるかもというあの感じ、
恋とも似ているかもしれません。
叔母から教えてもらった店に足を運び、ジグソーパズルを眺めるマリアの視線は
ちょっと熱にうかされてるようです。

「ジグソーパズル選手権のパートナー募集」に応募したマリアは、
今まで知らなかった世界に足を踏み入れるのですが。
ここからの彼女の微妙な心の変化も、うまく表現されています。
セリフでの説明はあまりありませんが、手の動きや表情が雄弁に語ります。

マリアと家族との関係は一見良好なように見えますが、
妻が家族以外の事に目を向けると拗ねる夫や、
母離れできていない長男(住む所ぐらい一人で決められるよね、普通)、
彼女に影響され自分が無いように見える次男等、結構自立できてない男達の姿が見えてきます。

自分が好きな事を見つけた、その気持ちを話せない家族って何なんやろなーと思ってしまいました。
家族が要求する自分でいたいという気持ちなのかもしれませんが、
ありのままの自分を理解し受け入れてくれる存在が“家族”という気がするので、
私には、ちょっと寂しい関係のように思えます。

洗練されたセンスで知的なロベルトと、保守的でマッチョな夫フアンが対照的に描かれています。
だから夫がダメだという事では無いんだと思います。お互いを一人の人間として尊重し、
理解しようと努める、そんな関係を維持していけるかどうかが重要なのかもしれません。

映画を見ていると、ジグソーパズルの面白さにはまってみたい、そんな衝動にかられますが。。。。
はまるとなかなか時間をとられそうなので、もうちょっとガマンしようと思っています。
そう思いつつ、もしも素敵な絵のパズルと遭遇したら衝動買いしてしまいそうです。
今はプラスチックで作られたものや立体的なパズルもあるようですが、やっぱり紙製のが気分です。

この後、マリアはどう生きていくんでしょうね。
彼女の晴れやかな表情と、温かな日の光を感じさせる風景が爽やかなラストでした。

この映画、京都・大阪・兵庫とも、それぞれ一館のみの上映となっています。
シネ・マート心斎橋や梅田スカイビルの劇場あたりで上映されてそうな雰囲気の作品ですが、
意外にも、大阪ステーションシネマ(シネコン)で上映されています。