ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「明りを灯す人」 〜やりきれない…〜

THE LIGHT THIEF

公式サイト:http://www.bitters.co.jp/akari/

監督・脚本・主演:アクタン・アリム・クバト
脚本:タリブ・イブライモフ
撮影:ハッサン・キディラリエフ
(2010年 キルギス/フランス/ドイツ/イタリア/オランダ 80分)
原題:SVET-AKE  英語題:The Light Thief

激しくネタバレ含みます。

【ストーリー】
天山山脈のふもと、聖なるイシク・クル湖のほとりのキルギスの小さな村。
手作りなのか決して立派とはいえない風車を男が手入れをしている。
村人たちは彼のことを“明り屋さん”と呼ぶ。
明り屋さんは、アンテナの調節や電気の修理など、どんな些細な用事でも自転車でかけつける。
時には、裕福ではない家に無料で電気を使えるよう細工したりもする。
(公式HPより転記させていただきました)

映像を見ただけで、土地の匂いや空気が伝わってくる。そんな映画。
キルギスの乾いた風や砂埃を感じます。
ポスターにもなっている写真は、圧倒的な自然と人との調和というか
見ていて気持ちがいいのは何故でしょうね。
バグダッド・カフェ」(1987)のポスターを連想しました。

ただ、善良な庶民が痛めつけられ、あげく抹消されるなんて、あまりにも残酷で見ていて辛かったです。
なので正直、再見したくない。私個人は結構しんどい映画でした。

映画の前半に行われる「コクボル」という騎馬競技の映像は、とても迫力があります。
こういった騎馬民族の文化が継承され、馬に乗っている若い男達が多い中、
主人公は、何故か自転車を愛用しているんですよね。

十三 第七藝術劇場にて鑑賞。