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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

三大映画祭週間2011 その3「ハッピー・ゴー・ラッキー」

公式サイト:http://sandaifestival.jp/index.html

happy

監督:マイク・リー
(2008年 イギリス 118分)
原題:HAPPY-GO-LUCKY

※ネタバレ含みます。

ポピーは小学校で低学年を教える教師。10年一緒に暮らしているのは、教師仲間でもある親友のゾエ。
仕事帰りにはトランポリンやフラメンコ教室に行き、週末にはクラブで遊び、人生を満喫していた。
ある日街で自転車を盗まれたポピーは、運転を習うことにするのだが…。

同監督の映画「秘密と嘘」や「ヴェラ・ドレイク」のように主人公が秘密を抱えている訳じゃないけど、
普通の人達の普通の生活が描かれていて、なおかつ引き込まれてしまいます。
なんでしょうね、この魅力は。やっぱり役者さんがみんな上手いし!

主役のサリー・ホーキンスといえば、ジェーン・オースティン原作のドラマ「説得」(2007年イギリス製作)の
アン役が一番印象的です。地味で控えめ、家族に縛られ耐え忍ぶタイプのヒロインだったのですが、
今回は全く違う役ですね。オープニング、自転車を立ちこぎするポーリーの姿は自由でイキイキしてます。

ポーリーは、皆がハッピーになればいい!という楽観的な考え方なんですね。
ふと立ち寄った本屋の店主にも気軽に声をかけ、無視されてもめげません。
決して洗練されてるとは言えないそのファッションも、楽しくてカラフル。
まるで彼女の生き方のよう。

普段はふざけてばかりのポーリーが、時折見せる真摯な表情が美しいんです。
美人とは言えない彼女ですが、子供の話を聞いてあげる時の目がとても綺麗で。
そのギャップが良かったですね。

ポーリーと二人の妹、ヘレンとスージーの関係性もリアリティあります。
ガミガミ屋で仕切り屋の妹ヘレンとその夫、彼らの家で過ごす日曜日は
実はポーリーにもストレスになっているみたいで。家族の関係も気を遣いますよね、ホント。
ゲームをしようとしたとたんに、ヘレンがリビングに戻ってきたときは声を出して笑ってしまいました。

ポーリーの態度はある人にとっては誤解を招くものだったようで、彼女はひどく落ち込んでしまいます。
そういえば、ホームレスとのシークエンスは、私にはちょっと理解できませんでした。
私の知ってる女性にも無防備でフレンドリーな人が一人いたのですが、
男性から誤解されるパターンが度々あったようで。彼女に悪意が無いから困ったものですよね。

そうそう、ピンク色のブラとオレンジ色のショーツに黒の網タイツという姿で整体を受ける姿なんかも、
なんか普通に滑稽で、サリー・ホーキンスはコメディエンヌとしても活動の巾を広げそうな予感?もしました。
美人じゃないけど、実力と不思議な魅力を持つという意味でも、アメリカの女優サンドラ・ブロック
ちょっと似ている気もします。

今回の三大映画祭週間、3作しか見ていませんが、一番私の気分に合う作品だったようで。
面白かったデス。

テアトル梅田にて鑑賞。