ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「赤い靴」デジタルリマスター・エディション

公式サイト:http://www.red-shoes.jpn.com/

red shoes

監督・製作・脚本:マイケル・パウエルエメリック・プレスバーガー
音楽:ブライアン・イースデイル
指揮:サー・トーマス・ビーチャム
演奏:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
撮影:ジャック・カーディフ
編集:レジナルド・ミルズ
美術監督:ハイン・ヘックロス
録音:ゴードン・K・マッカラム、チャールズ・プルトン
テクニカラー撮影:ジョージ・ガン、E・ホーグ
振付:ロバート・ヘルプマン、レオニード・マシーン
(1948年 イギリス)

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
ヴィクトリア(モイラ・シアラー)はロンドンで、レルモントフ・バレエ団を率いる
ボリス(アントン・ウォルブルック)の目に留まる。
同じころ、新進作曲家ジュリアン(マリウス・ゴーリング)も同バレエ団に採用される。
プリマ(リュドミラ・チェリナ)の結婚によりヴィクトリアが主役に抜てきされ、
新作「赤い靴」への企画がスタートするが…。(シネマトゥデイより転記させていただきました)

オリジナル・ネガが2年の歳月をかけ修復され、マーティン・スコセッシ監修の元、蘇ったんですね〜♪

バレエ公演を映像化した作品とバレエのドキュメンタリー作品以外で、
“バレエ”そのものが、こんなに見ごたえある映画は初めてみた気がします。
“赤い靴”のバレエシーンでは、ダンスの素晴らしさはもちろん、様々な演出、
舞台美術等の芸術性の高さにも見とれてしまいます。
日本で、公開当時(1950年)にこの作品を見た人は、さぞ驚いたでしょうね。

靴屋を演じていたバレエ・リュスのトップダンサーだったレオニード・マシーンは、この頃すでに52歳。
「ダンシング・チャップリン」のルイジ・ボニーノもでしたが、年齢を全く感じさせないダンスが素晴らしいです。

この靴屋の顔がボリスに変わったり、ジュリアンになったりするのは、何かの例えなのかしらん?
とぼんやり見ていた私でしたが、なるほどそういう事だったんですかー。

バレエを軸に、一つの物語としてちゃんと映画として成り立っている、
時を経ても色あせない作品。というか、今見る事ができるのが幸せです。

※ここから激しくネタバレ含みます。

ラスト、夫ジュリアンの登場にはちょっと驚いてしまいました。
自分の仕事もまっとうせず、嫉妬に狂ったとしか言えない行動。うーん。
彼の理解のなさが一番の悲劇やなぁという印象。

シネ・ヌーヴォにて鑑賞。