公式サイト:http://maryandmax-movie.com/(音が出ます!)
監督・脚本:アダム・エリオット
製作:メラニー・クームズ
製作総指揮:マーク・グーダー、ポール・ハーダート
撮影監督:ジェラルド・トンプソン
美術監督:クレイグ・ファイソン
視覚効果スーパーバイザー:マイケル・アレン
音楽:デイル・コーネリアス
(2008年 オーストラリア)
※ネタバレ含みます。
【ストーリー】
メルボルンに暮らす8歳の少女メアリーは、ある日アメリカに住む誰かに手紙を送ろうと思い立ち、
電話帳から選び出した人物に手紙を書き始める。
そしてニューヨーク、人付き合いが苦手で一人孤独な日々を送っていた中年男マックスのもとに、
オーストラリアから一通の手紙が届く。
それを機に、メアリーとマックスの2つの大陸をまたいだ20年以上にわたる交流がスタートする。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)
メアリーは、趣味に没頭する父親と、アル中で万引き常習犯の母親を持つ友達のいない8歳の女の子、
マックスは、父親が蒸発した後母親が自殺し、孤独な人生を送る自閉症の44歳。
主人公の二人は共に、自分は誰にも理解されていないと感じていて、なんだか残酷な現状。
そして、この二人にふりかかる出来事も悲惨なんですが、
クレイ・アニメーションの良さというか、サラッと描いているせいもあってか、
見ていられないような重さはありません。
「ウォレスとグルミット」とは違って(とは言っても過去に映画館で見たクレイアニメーションは
これしか無いんですが)可愛いとかキュートなんていう雰囲気の作風ではなくて、
各キャラクターが、ちょっと風変わりでかなり個性的。
それでも、見続けている間に、それぞれに愛着がわいてきます。
ちなみに私のお気に入りは、両足の無いメアリーの隣人のキャラと、マックスの想像上の同居人
ミスターアルフォンソです。
メアリーの世界はセピアカラー、マックスはモノトーン、赤が効果的に使われています。
↓グレイトーンで表現されたニューヨークのセット
メアリーが若さゆえに怖いもの知らずというか、ちょっといい気になってしまった様子など、
上手く表現されてます。ここらあたり、無理のない展開で上手いです。
医者にアスペルガー症候群と宣告されたマックスですが、彼がメアリー宛の手紙に書く
何気ない言葉が、実に沁みます。
「人間は皆、不完全だ」
「欠点を含め自分を受け入れろ」
それから、人を許す事って難しいけど大事な事やなとあらためて感じました。
自分も友達も不完全やからこそ、許しあうことが必要ですよね。
こんな言葉も出てきました。
「親戚は選べないが、友人は選べる」
シネ・リーブル梅田にて鑑賞。