ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「ウッドストックがやってくる!」 〜合言葉は“Freedom”〜

WOODSTOCK01

公式サイト:http://www.ddp-movie.jp/woodstock/index.html入ると音が出ます!

監督・プロデューサー: アン・リー
脚本・プロデューサー: ジェームズ・シェイマス
プロデューサー:セリア・コスタス
製作:マイケル・ハウスマン
原作:エリオット・タイバー、トム・モンテ
撮影監督:エリック・ゴーティエ
プロダクションデザイナー:デヴィッド・グロップマン
編集:ティム・スクワイアズ
音楽:ダニー・エルフマン
衣装:ジョセフ・G・オーリシ
キャスティング:アヴィ・カフマン C.S.A.
(2009年 アメリカ)
原題:TAKING WOODSTOCK

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
1969年夏、エリオット(ディミトリ・マーティン)はニューヨーク州ホワイトレイクの実家に戻る。
かんしゃく持ちの母(イメルダ・スタウントン)と父(ヘンリー・グッドマン)が
経営するモーテルが火の車だったのだ。借金返済に悩む彼はある日、
ウッドストック・フェスティバルの開催許可が取り下げられたという記事を目にし…。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

アカデミー賞受賞監督の最新作を連続公開するプロジェクト
「監督主義プロジェクト(Director's Driven Project)」
1本目ってこの作品やったんですね。
アン・リー監督作品という事も知らず、ウッドストックがらみという事で何となく観に行きましが、
コメディタッチで結構笑える作品でした♪ ウッドストックのライヴシーンは全く出てきません。

ちなみに、配給会社Focus Features International(アメリカ)の協力で行われるこのプロジェクト、
ジョエル&イーサン・コーエン監督「シリアスマン」、サム・メンデス監督「お家をさがそう」の
2作品が、この後上映される予定です。

原作は、実際にコンサートを町に誘致したエリオット・タイバー(ベストセラー作家)の回想録。

ウッドストックがやってくるウッドストックがやってくる
(2009/08/19)
トム・モンテ、エリオット・タイバー 他

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登場人物がすごく多彩で。
主演のディミトリ・マーティンという人はコメディアンという事ですが、
繊細で真面目な雰囲気がすごく出てて好感度高いです。いいなぁ、このもっさり感が。
エリオットの友人でベトナム帰還兵のビリーを演じるのは、エミール・ハーシュ
少ししか出てこないんですが、光ってますね。“青春”という言葉が似合うなぁ彼には。

母役のイメルダ・スタウントンは強烈!この上ないし、父役のヘンリー・グッドマンは素敵♪
ドラッグやってる連中なんかより、この二人が一番ぶっ飛んでるかも。
ラスト近く、父と息子の会話のシーンはしみじみと良かったですね。

あと、女装してるヴィルマ役のリーヴ・シュレイバー。可笑しくて、だんだん可愛く見えてくる。
この人、実生活ではナオミ・ワッツのパートナーなんですね〜。ホーッ
この後モーテルの経営を助けてくれるのでは?なんて期待を持ってしまいそうになる、
そんなクレバーな人物像でした。

他にも、ウッドストック主催者のマイケル・ラングや、劇団「地球の光」主催者デヴォン等、
興味深い人物がいっぱい出てきますが、彼らに関してはこの映画の中では多くは語られていません。
そこまで話を広げてしまうと収集つかなくなるかなぁ。非常に気になる存在ではありますが。

※ちなみに、マイケル・ラングが言ったようにこの4カ月後、カリフォルニア州オルタモントで
 ローリング・ストーンズによるフリー・コンサートが開かれます。そこでは警備をしていた
 ヘルズ・エンジェルスのメンバーに黒人青年が殺害されるという悲劇が起こっています。

最初に出て来るモーテル近辺の風景が、いかにもさびれた田舎感いっぱいで好ましいヨ〜。
ただ、このモーテルには泊まりたくないですけどね。(お母さん、シーツ位洗ってヨ)

町の人達(特に男連中)の保守的な考え方(そういえば、アフリカ系のアメリカ人が
ほとんど出てこなかった)や、月面着陸のTV中継に見入るシーン、ファッションや
もちろん音楽等から、時代を感じることができる映画で、
家族の関係、人間関係をまっすぐ見つめる話でもあります。

Taking WoodstockTaking Woodstock
(2009/09/04)
Danny Elfman

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テアトル梅田にて鑑賞。