ものすごく眠いんですが、今日観たブラジル映画祭での一本について書き留めておきます。
「フッチボール・ブラジル」FUTEBOL Brasileiro
66min./2009年/ドキュメンタリー
監督:榑谷美紀
撮影:セーザル・シャローン『シティ・オブ・ゴッド』『ナイロビの蜂』
出演:アルマンド・ノゲイラ、ソクラテス/ホドリゴ・タバタ、ホベルト・ダマッタ他
【あらすじ】
世代、人種も異なるがサッカーがなくては生きていけない魅力的な3人のブラジル人の日常を綴る。
サッカーだけでゃなく、ブラジル人の喜びそして情熱を描くドキュメンタリー。
(チラシより抜粋させていただきました)
元サッカープレイヤー、人類学者、音楽家、カポエイラの達人等の語りと、
一般のブラジル人の生活とをミックスしたドキュメンタリーです。
人類学者の、ブラジル人は3つの人種(ポルトガル系、アフリカ系、インディオ系)で
なりたっているという話。その中に入ってない日系や他のヨーロッパからきた人種は
いわゆる少数派という事なんでしょうか。
16〜17世紀に入ってきたアフリカ系の人達は、いわゆる黒人奴隷なんですよね。
そういえば、Michael Jacksonの「They don't care about us」のブラジル版MVは
かつて奴隷売買された、サルバドールのペロリーニョ広場が舞台となっていました。
当たり前かもしれませんが、この一般エキストラ達アフロブラジリアンのリズム感のいいこと!
ちなみにここで皆が着ているTシャツの“OLODUM”とは、アフリカ系ブラジル人の文化団体だそうです。
話がちょっと脱線してしまいましたが、この3人種ともに“物悲しい”と人類学者が語っていたのは
歴史的背景も含めなかなか興味深い見解でした。
私が一番エキサイトしたのは、カポエイラのシーンです。(上の写真)
今までは、ダンスチックな格闘技というイメージしかなかったんですが、この芸術的な動きに魅せられました。
サッカーのトリッキーなプレイが、カポエイラの技とも通じるところがあるというのも面白いですね。
ブラジリアンの生活の糧となっているサッカーと、彼等の日常、なかなか楽しい気分にしてくれる
ドキュメンタリーでしたが、意図的ではないと思われるカメラのブレや編集の荒さが
ちょっと気になったのが残念。
シネ・ヌーヴォにて鑑賞。