ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

トロッコ

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公式サイト

監督・脚本:川口浩
エグゼクティブプロデューサー:佐々木栄一/畠中達郎
プロデューサー:片原朋子/リャオ・チンソン
アソシエイトプロディーサー:原田知明/ジェニファー・ジャオ
脚本:ホワン・シーミン
撮影監督:リー・ピンビン
美術監督:ホアン・ウェンイン
編集監修:宮嶋竜治
(2010年 日本)

【ストーリー】
「いつか一緒に行こう」と言っていた父親の故郷、台湾。
その日を楽しみにしていた8歳の少年、敦(原田賢人)と弟の凱(大前喬一)だったが、
大好きな父親が急死してしまう。台湾行きはかなわぬ願いと思われたが、
母親の夕美子(尾野真千子)と共に台湾へ父親の納骨の旅に出発することになる。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

※ネタバレ含みます!

“行きはヨイヨイ、帰りはコワい〜”♪
そうなんですよねー。ちょとした冒険気分で遠出をして楽しいのも束の間、帰り道の遠いこと、遠いこと。
子供の頃のそんな気持ちを思い出しました。深呼吸したくなるような田舎の空気が感じられ、気持ちがいい〜
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母親の夕美子は夫を失った現実をまだまだ受け入れることができないのか、
気持ちの余裕もなく子供を叱る様子も少しヒステリックに感じられます。ヒリヒリする感じ。
そんな母親の顔色を見ながら素直に甘えられない敦の心もささくれだっていて、見ていてツライ。

映画「「海角七号」と同様、日台の関係の歴史が物語に絡んできます。
田中角栄の時代「日本は中華人民共和国の立場を十分理解し尊重する」という立場を明らかにした事に
ひどく落胆したという話を知り合いの台湾人の方から聞いた事はあります。しかしそれ以上に、
日本の統治時代を生きてきた人達にとっては、色々な思いがあるんやろなぁと今さらながら感じます。
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物語的には、トロッコで日本に帰るという発想がいくら子供でもちょっとムリがあるような気がしましたね。
あと、子供たちを使った演出(いきなり裸で登場!とか)にちょっとわざとらしさを感じてしまったかなぁ。

生い茂った緑、台湾の田舎の風景を美しくとらえたリー ピンビンのカメラワークにはやはり魅せられました。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞