ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

月に囚われた男

監督・脚本:ダンカン・ジョーンズ
製作:スチュアート・フェネガン/トルーディ・スタイラー
脚本:ネイサン・パーカー
撮影:ゲイリー・ショウ
音楽:クリント・マンセル

【ストーリー】
近未来−。
地球に必要なエネルギー源を採掘するため月にたった一人派遣させられた男、サム(サム・ロックウェル)。
会社との契約期間は3年。地球との直接通信は不可。
話相手は一台の人口知能ロボット(ケヴィン・スペイシー)だけ。
そして任務終了まで2週間をきり愛する妻子が待つ地球へ帰る日が迫った時、
突然幻覚が見え始めサムの周りで奇妙な出来事が起こり始める。(チラシより転記させていただきました)

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自分は一体何者なのか? どこから来て、どこへ帰るのだろう?
心の奥底にある、そんな気持ちが掘り起こされる作品。

またまた大ボケ。「白鳥の湖」の前売券をe+チケットで購入し、観る気満々で窓口に行くと
「本日の上映は16時45分からになります」。なぬーっ! まだ3時間近くある。。。。
これって、開始時間が週毎じゃなくて毎日変わる作品やったんやー。

気持ちを切り替え、まず頭に浮かんだのはこの映画。梅ガデさんに電話で問合せしたら
ちょうどいい感じで始まりそう。これってラッキーやったかも!といい感じで気分が盛り上がる〜。

サイエンスフィクションものって実はあまり食指を動かされないんで、これまではほとんど
劇場鑑賞してないんですよね。キューブリックスピルバーグ作品も、後から家で観ただけで。
D.ボウイの「地球に落ちて来た男」は、ミーハー心からリバイバル上映を観に行った記憶がありますが、
「地球に落ちて来た男」「月に囚われた男」この邦題の類似は、偶然ではないのかな?

そんな私でもなんだかこの映画、オープニングクレジットの見せ方からして懐かしい感じ。
シンプルで、少し前の時代のSF映画を観ているよう。
また、月でのエネルギー源の採掘という設定や、出てくる機材類等がなんかリアル。
これでもかっ!といった視覚効果を駆使したSFとはあきらかに違う味わいだし、
人間の心を描くのにそんなものはあまり必要ないかも。

サムの性格の違いが面白かった。たとえ同じ遺伝子をもっていても
個性は異なるという事でしょうか。人間ですものね。
こういうSF映画ならアナログ人間な私も感情移入してしまうのです。

さて話は脱線しますが、ダンカン・ジョーンズ監督の実父デヴィッド・ボウイのSF的なアルバム
「ジギー・スターダスト」(The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars)

ジギー・スターダストジギー・スターダスト
(1999/09/29)
デヴィッド・ボウイ

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このレコード、すごい好きでした。
リアルタイムではなく、1980年代に入ってから聴いたんですがその当時でもめちゃくちゃカッコよくて。

D.ボウイといえば「2001年宇宙の旅」に影響を受けた「スペイス・オディティ」、
ジョージ・オーウェルの「1984年」に影響を受けた「ダイアモンドの犬」等のアルバムもあるし、
ボウイのSF好きは息子ゾウイ君(ダンカン・ジョーンズ)に引き継がれてるようで。
きっと、監督が小さい時から一緒にキューブリック作品等を観てたのかもしれませんね。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。