ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

(500)日のサマー

(500) Days of Summer(500) Days of Summer
(2009/09/21)
Original Soundtrack

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監督:マーク・ウェブ
脚本:スコット・ノイスタッター / マイケル・H・ウェバー
製作:ジェエシカ・タッキンスキー / マーク・ウォーターズ / メイソン・ノヴィック / スティーヴン・J・ウルフ
撮影監督:エリック・スティールバーグ
音楽:マイケル・ダナ / ロブ・シモンセン
音楽監修:アンドレア・フォン・フォースター
プロダクションデザイン: ローラ・フォックス
衣装デザイン:ホープ・ハナフィン
編集:アラン・エドワード・ベル
(2009年 アメリカ)
英題:(500) DAYS OF SUMMER

公式サイト:http://www.500summer.jp

【ストーリー】
グリーティングカード会社で働くトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、
新入りのサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目ぼれしてしまう。
ある日、好きな音楽をきっかけに意気投合し、いいムードになった二人。
そんな中トムは、サマーに対して「彼氏はいるの?」と聞くと…。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

美男美女はでてこないけど、キュート!なんだなぁ。
(今回はハゲしくネタバレしてますので、ご注意ください!)

時系列ごとに、おもちゃ箱のふたをあける感じ。
まず、画面が二分割されてトムとサマーの幼少の頃が映し出される。
サマーのファッションが可愛いよ〜。チューリップハット、フラットカラーの青いコート、etc.,

青い服は大人になった彼女もよく着ていて、素敵。ブルーのワンピ、カーディガン、ドレス等。
昼間の服装はちょっとリセエンヌ風で、重いバングのヘアスタイルと同様ちょっと子供っぽい。
でも彼女、実はエロを追及したりして、見た目とのギャップがあるんです。

そんなサマーには結構共感できました。好きな事・嫌いな事、したい事・したくない事がわかりやすい。
最後に、トムになげかけた言葉も正直。私はたとえ相手がその時傷つくかもとわかっていても
言うべき!と思った時は、ズバリ言ってしまうタイプなので見ていてスッキリしましたね。

正直、トムみたいなヤツはめんどうですよ〜。心の中で一人で妄想ふくらませて、
付き合いの無いうちに人の事をタイプ分けする感じが。可愛げあるから、愛すべき存在やけどね。
この思い込みの激しさは「「君とボクの虹色の世界」のクリスティーンを思い起こさせました。
クリスティーンの方が相手の気持ちおかまいなしにアプローチする分、キッパリしてるけど。
そんなトムもサマーのおかげで成長できたし、よしっ!って感じかな。

トムが頼りにする女子レイチェルのキャラがいいわぁ〜。友人ポールも好きやけど。
カード会社の社長も、あえてここにリアリティの無い存在をもってきたという気がしました。

使われてる音楽は、トムの雰囲気や映像とマッチしていて、いい感じです。
ザ・スミスやダヴズ等UKバンドをはじめ耳に優しい音が多い。結構統一感あるので、
このタイプの音が好きな人には、サントラは買い!かも。

いろんな映画のエッセンスが入ってるのも楽しかった。
うかれポンチなトムが通りを歩く人達に祝福される、ミュージカル的シーンはアニメーションも含めて
ディズニーの「魔法にかけられて」みたい。
落ち込みど真ん中のトムが一人で見るモノクロの映画は、ベルイマン監督の「第七の封印」
「ペルソナ」(?)を引用してましたが、これはちょっと唐突やったかな、面白かったけど。

また、二人の関係性を物語るキーとなる映画は「卒業」でした。サマーにとってのベンジャミンは
全く別の人物やったんですね。しかもきっかけが「ドリアン・グレイの肖像」って!
オスカー・ワイルドは、昨日の話題“ヴィクトリア朝”の代表的な作家ですね。まぁ、タイムリー〜

ドリアン・グレイの肖像 (新潮文庫)ドリアン・グレイの肖像 (新潮文庫)
(1962/04)
オスカー ワイルド

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シネリーブル梅田にて鑑賞。