ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

私の中のあなた

オリジナル・サウンドトラック『私の中のあなた』オリジナル・サウンドトラック『私の中のあなた』
(2009/10/07)
サントラ

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監督: ニック・カサヴェテス
(2009年 アメリカ)

【ストーリー】
白血病の姉(ソフィア・ヴァジリーヴァ)に臓器を提供するドナーとして、
遺伝子操作によって生まれた11歳のアナ(アビゲイル・ブレスリン)。
彼女はこれまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきたが、
母サラ(キャメロン・ディアス)は愛する家族のためなら当然と信じてきた。
(シネマトウディより転記させていただきました)

命は誰のものなのか。

なんか重そうなテーマでは? とあまり予備知識もなく観たこの作品。
記憶に残る一本となりました。

こんなにも暖かい気持ちで号泣したのは久しぶりかもしれない。
ラストにいたるまでの家族の歴史、それぞれの気持ちの揺れ、
色んなものが背景にありながらも、基本的には“愛”があるから。

いやぁーそれにしても、キャミーやってくれましたね。
ラブコメの彼女も大好きやけど「イン・ハー・シューズ」みたいに
心に満たされないものを抱えてる役も素敵やと思ってました。
そしてこの映画では、ある意味とりつかれてしまっている(というのは
言いすぎかな)母親そのものでした。

メインでもある家族のエピソードとは別に、弁護士(アレック・ボールドウィン)の話や、
ドクターチャンス(デヴィッド・ソーントン)等の存在が作品全体に暖かさとユーモアを
感じさせます。(デヴィッド・ソーントンて、シンディ・ローパーの夫なんですね!へぇ〜)

また、判事(ジョーン・キューザック)とその娘のエピソードも、さりげなく作品に
リアリティを持たせている様に思えます。

さらには、姉ケイトとテイラーテイラー・アンブローズ)のエピも切なくて素敵やったし、
全体的に話に厚みが感じられました。

リアルといえば、父ブライアン(ジェイソン・パトリック)がケイティを海に連れて行くシーン、
母サラのヒステリックな反応とその後の行動が、サラの心理状態を浮き彫りにしていて
ものすごくリアルに感じられた。キャミーはどなりちらして立ちつくしている姿も可愛いけど。
(私、褒めすぎか?!)

私が映画の中で一番気がかりやったんはジェシー
自分の中に問題を抱えているのに、忘れられがちな存在である彼。
夜の街を徘徊するシーンには、もっと大きな問題があるのでは?!と
やきもきしてしまいました。ジェシー役のエヴァン・エリングソンくんも好印象。

アビゲイル・ブレスリンは、ジョニデとの共演作品が今後公開されるし
やっぱり注目株ですよね。どんな風に成長していくのか楽しみ。

ニック・カサヴェテスはいい作品を撮りはりますね。
妹ゾエの「ブロークン・イングリッシュ」はちょと惜しかったけど。
あっ、それは言わなくてもよかったかな。

なんばパークスシネマにて鑑賞。