監督・脚本:ジャック・ドゥミ
音楽:ミシェル・ルグラン
撮影:ラウール・クータール
出演:アヌーク・エメ、マルク・ミシェル他
(1961年 フランス)
原題:LOLA
ジャック・ドゥミ+ミシェル・ルグランの原点、そしてジャック・ドゥミの
長編デビュー作でもあるこの作品は初めての鑑賞で、
始まる前のワクワクした気持ちも含めて楽しい時間を過ごすことができました。
この映画はドゥミ監督が生まれ育ったナントが舞台になっています。
『シェルブールの雨傘』で宝石商のカサール氏だったマルク・ミシェル。
この映画で彼が演じる青年が恋する相手は、キャバレーの踊り子(アヌーク・エメ)ローラ。
『シェルブール』ではカサール氏が過去に愛した女性ローラの事を歌うシーンに、
突然アーケードが映るので、はて?何のことかしらんと思っていましが、
この映画をみて謎が解けました。
この場所はナントのアーケードだったんですね。
彼がアフリカに旅立つ前にローラと語り合ういわば思い出の場所とも言えます。
『シェルブール』でのその曲も元々は『ローラ』のテーマ曲だったんです。
また、『ロシュフォールの恋人たち』ではシェルブールやナントのエピソードが
語られる等、『ローラ』『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』は
3部作とも言える様なつながりを感じさせます。
そして、この作品の中でもリンクしている事柄があって、かつてのローラ(セシル)と
現在のセシルの初恋を描いていますが、人生の不思議さを感じさせるファンタジックな
エピソードで、好きなんですよね。
モノクロ映画の良さというか、光を感じさせる映像も美しい作品です。
『シェルブール』のカサール氏は宝石商でしたが、この3作品は私にとって宝石箱に入った
ビジューの様なキラキラした存在になりましたね。あっ、『ロバと王女』もそこにプラスしなきゃ。
時々箱から出して眺める様に、定期的に上映してもらえればめちゃ嬉しいんですけどねー。
テアトル梅田にて鑑賞。
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