ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

キャラメル

監督:ナディーン・ラバキー
(2007年 レバノン/フランス)

【ストーリー】
結婚を前にフィアンセに過去を打ち明けられないイスラム教徒のニスリン。
不倫の恋に振り回されるオーナーのラヤール。長い髪の美しい顧客に心惹かれるリマ。
毎日サロンに通うジャマルは、年を重ねる自分を受け入れられない。
ローズは年老いた姉を抱え、すでに自分の人生を諦めていた。
そして、ニスリンの結婚を前にそれぞれの人生が動きはじめる…。
(チラシより転記させていただきました)

レバノンのキャラメルは甘くホロ苦いだけじゃなく、ちょっぴり痛くもあるんですね。

レバノンと聞くと、内戦、イスラエル軍の侵攻、一部のテロ組織等と暗くて
危ない印象ですが、この映画の中のベイルート(レバノンの首都)を見る限り、
過去フランスの統治下にあったのかフランス語やフランス系の人も登場し、
キリスト教徒とイスラム教徒が混在します。異なる宗教や人種がすごくうまいこと
共存しているイメージが意外でもあり、嬉しかった。

オープニング、フライパンにお砂糖をザザッと大量に入れて火にかけ、
水をカバッと注いで、カラメル状に。
それをエキゾチックなお姉様方が練り、時々口の中にもいれたりして。
なんだかとてもおいしそうなんですが、これが意外な事に使われるんですね。
そう、エステサロンですから。
(日本だとなんか白いゴム状の液体みたいなのをはけで塗ってた様な気がする。
こちらは全く色っぽくないですね。)
最初から女性ならではのエロチックな映像で気分はもりあがるぅ。
監督・脚本、そして主演のナディーン・ラバキーはまさに才色兼備!
アラブ系の美女とはまさに彼女の事でしょう。ヾ(〃▽〃)ノ

そんな訳で目の保養にもなるこの映画ですが、お話の方もとっても楽しくて、
ちょっぴり切なくて、ほの暖かく、少しもの悲しい、ずっと見ていたい気分に
なるものでした。口の中に入れてるとてもおいしいキャラメルが、時間とともに
無くなっていくのを惜しむ気分に似てる様な、なんつって。( ̄▽ ̄;A

私自身、美容院に行ってお店の人とのおしゃべりするのも好きですけど、
シャンプーが楽しみですねー。
昔から人に髪をさわってもらうのが気持ち良くて好きなんです。(=^_^=)
そんな訳で、リマにシャンプーしてもらっているお姉さんのシーンはすごくセクシーで
印象的でした。ラストシーンの彼女も良かったわぁ。おもわず微笑みました(=^_^=)

シネ・ヌーヴォにて鑑賞。