監督:クロード・シャブロル
(1960年 フランス)
【ストーリー】
小さな電気製品店で働く4人のパリジェンヌ、ジャーヌ、ジネット、リタ、ジャクリーヌ。
彼女たちは厳しい現実にさらされながらも恋や夢をおいかけていく。
(チラシより転記させていただきました)
「フランス映画の秘宝2/アキム・コレクション 大阪最終上映会」
今週末はちょっと欲張って上記作品に加え
「嘆きのテレーズ」(1952年/監督・脚本:マルセル・カルネ)、
「肉体の冠」(1951年/監督・脚本:ジャック・ベッケル)、
「望郷」(1937年/監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ)と
「獣人」(1938年/監督:ジャン・ルノワール)の5作品を観る事ができました。
「気のいい女たち」「肉体の冠」「獣人」は初めて観る映画だと思うのですが、
中でも「肉体の冠」は素晴らしかったです。やっぱりジャック・ベッケル監督いいですねぇ。
この作品については、先週拝聴したトークショーの中で「優れた作品だと思います」と
堀さんが表現されていたので、観るきっかけにもなって良かった!
- 出版社/メーカー: ジュネオンエンタテイメント
- 発売日: 2003/03/04
- メディア: DVD
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
さて「気のいい女たち」についてですが、
今回の上映会で観た映画の中では一番スーッと気持に入ってきた感じでしょうか。
平凡な言い方をすると、リアリティがあるというか自然にその世界に入り込めます。
さえない仕事についている(と少なくても本人達は思ってそう)パリジェンヌが
夜はイキイキしていて、特にジャーヌのはじけっぷりは見ていて気持ちいい。
対照的にクールなジャクリーヌは神秘的な美しさが印象的。
でも、このジャクリーヌ、実はクールというより夢見るロマンチストだったんですね。
同僚のリタが恋人の親と対面するシーンが面白い。両親がレストランに入ってきたとたんに、
恋人がミケランジェロに関する知識をまくしたてるくだりは笑える!
ジネットの歌はうーん。。。ユニークですね。あのショーで最初に男性歌手が歌っていた
やたら「トワ(toi)」を繰り返す歌も耳に残ります。
そういえば、オープニングクレジットの音楽は少々仰々しい感じですよね。
この年代らしいというか。ちょと作品の雰囲気とは違う気がしないでもないです。
ラスト近く、田舎のシーンは静かで美しいけど恐ろしいタッチ。すごくいい。
なんかゾクッとしてしまいました。この恐さは、映画「パリところどころ」の中の
同監督の作品(一番印象的だった!)を思い出させますね。
「二重の鍵」(1959年)も観ればよかったなぁ。
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2018/07/27
- メディア: DVD
- この商品を含むブログを見る
シネ・ヌーヴォにて鑑賞。