ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ブロークン・イングリッシュ

監督:ゾーイ・カサヴェテス
(2007年 アメリカ/フランス/日本 )

【ストーリー】
ニューヨークのホテルでVIP対応係を務める30代独身のキャリアウーマン、
ノラ(パーカー・ポージー)。母親のヴィヴィアン(ジーナ・ローランズ)からは
結婚のことを心配されるものの、男性と付き合えば失敗ばかり。
日に日に人生の不安を膨らませていくノラは、
ある日、フランス人男性のジュリアン(メルヴィル・プポー)と出会う。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

今日は軽めのロマンチック・コメディが見たい気分だったんですが、
ちょっと作品の選択を間違えたかも(直感で選んだ私が悪いんです、ハイ)。
でも悪くはない。

とはいえ、あんまりノラには共感できないんです。お酒に飲まれる、
水を出しっ放しで洗い物をする、etc.
まぁ、私が人に厳しすぎるせいかもしれませんが。( ̄▽ ̄;A
流しの前に「No Hunting」と書いた張り紙があるのも正直イタい。
これ、パートナー探しに焦っている他のキャラクラーだったら、
クスッときたかもしれへんのに。

自分を愛してくれる相手に出会いたい云々という発言が出てくるけど、
まず自分が愛さなきゃねっと思うと同時に、そんな事ばっかり考えてる
ノラの存在はリアリティがあるとも言える。
彼女とオードリーの友情は素敵。そこには救いがある。
恋愛対象より友人の存在の方が貴重だと思う私にとってノラは幸せな人に思えるけど、
要は男運云々じゃなくて彼女の考え方次第って事かな。

オードリー役のドレア・デ・マッテオはなんとなくマドンナ似の
大人の女性って感じで、どこか幼さを感じさせる頼りなげなノラとは対象的。
オードリーのエピソード(パリでの)がよくわからなかったのが、
ちょっと消化不良だった気もするなぁ。

そんなノラの前におフランスから来た素敵な男性が現れるわけですが、
印象的だったのは、ジュリアンと一緒にいたノラが知り合いの男性と
バッタリ出会うシーン。
ジュリアンには素直に自分を出していたノラが急にあせる状況が
私には今ひとつ理解でけへんかった。
大人になってないというか、とにかく精神的に不安定だという事はよくわかる。
こういう主人公だから、前半のドタバタが笑えないんですよね。
オープニングのシーン(パーティーに行く支度をする)から感じてたけど
パーカー・ポージー上手い!

ところが、パリでのノラは善意のある人たちとの出会いで楽しそう。
会話も素敵でフランス映画っぽくなりましたが、リアリティはあんまり無い。
ニューヨークとパリでこれだけ雰囲気が違うのもなんだか複雑な映画やなぁという印象。

そして見終わってから、最近よくお目にかかるメルヴィル・プポー
プロフィールを調べて、ビックリ!
「夏物語」(E.ロメール監督)で優柔不断な主人公を演じていたのが彼だったなんて。
それなりに落ち着きが出てきた様な。
でも、にやけたフランス野郎って雰囲気は変わってないか。。。。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。