ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

画家と庭師とカンパーニュ

監督:ジャン・ベッケル
(2007年 フランス)
原題:DIALOGUE AVEC MON JARDINIER

【ストーリー】
都会での家族との生活に疲れ、生まれ故郷に戻ってきた画家の
キャンバス(ダニエル・オートゥイユ)。荒れ果てた庭の手入れに来てくれたのは、
かつての幼なじみであるジャルダン(ジャン=ピエール・ダルッサン)だった。
2人は自分たちの人生を語り合いながら、仕事に生きがいを見いだし、
幸せで穏やかな日々を過ごすが……。(シネマトゥデイより転記させていただきました)

この映画は登場人物二人の会話、会話、会話でなりたっています。
中でも、ジャン=ピエール・ダルッサン(「サン・ジャックへの道」ではどうしようない
アル中の兄役でした)演じる庭師の、かざりけがなく率直で自然な語り口がよろしいですねぇ。
画廊で、主人公が知ったかぶりの若者を会話でやり込めるシーン等もフランス映画らしくて好き。

バースデイ・ケーキ事件のエピソードや、いつもバイクを追いかけてしまうテリア犬等、
笑いも忘れず、しんみりとさせる。この辺のバランスは良かったかな。
もう少しカンパーニュ(田舎)の美しい映像を楽しみたかったけど。
少しミステリアスな“奥さん”や、彼女と庭師のしみじみとした関係も素敵。

同監督の「クリクリのいた夏」(大好き!)でも感じた事やけど、
自然と共生してる様に感じられる生き方は見ていて清清しいなぁ。
実体のないものに投資して儲かっただの損しただのと言ってる生活は、
人間としてなんか違う気がしてしまう。。。。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。