ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ジェイン・オースティンの読書会

監督:ロビン・スウィコード
(2007年 アメリカ)

【物語のはじまり】
最愛の犬を亡くしたブリーダーのジョスリン(マリア・ベロ)を元気づけるために、
親友のバーナデット(キャシー・ベイカー)が提案したのは“人生の解毒剤”といって
愛読するジェイン・オースティンの小説を論じる読書会。恋に踏み込めない
独身主義のジョスリン、夫との価値観の違いに悩むプルーディ(エミリー・ブラント)など、
実は会のメンバーたちは複雑な悩みを抱えていた。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

読書会・・・いいですね。以前から参加してみたいと切望している事のひとつでもあります。
自分だけの凝り固まった考えではなく、あぁそういう見方もあるんやなぁと違う角度からの
視点に気がつかされたり。そういう楽しみっていいなぁ。
NHKBSの「週刊ブックレビュー」を観ては(あくまでも受け身な所が悲しいですが)
毎週バーチャル読書会気分を味わっています。

加えて“ジェイン・オースティン”のそれですから。いかにも女性同士で話が
盛り上がりそうな設定にワクワク。そういえば「リトル・チルドレン」の中でも
読書会のシーンがありましたが、あれもオースティン作品について語ってたような。。。
記憶が定かではありませんが、白けた雰囲気の会合やったなぁ。
こちらの映画の中では、メンバーの最初の顔みせの時こそ
かなり気まずいムードでしたが(プルーディーの頑なさが原因の一つか?)、
会を重ねる毎に人間関係が丸みを帯びてきて議論も盛り上がって面白くなってくる。
その中でただ一人男子のグリッグ(ヒュー・ダンシー)がちょっとした
息抜き的存在になっていて、これがいいんです。

オープニングの日常のトホホなシーンの連続に思わずニヤリ。作品の楽しさを予感させられる。
話の展開がちょっと作為的に感じられたりもしたんですが(というか予測どおりというか)、
自分と登場人物と照らし合わせてみたりできるこういう“するめ的”
(その内容を何度も見て確かめたくなる)は大好きなんですよー。
エミリー・ブラントは神経質な雰囲気がなんだかすごく可愛くて魅力的だったし。
バーナデットみたいなおせっかいで陽気なおばさまが近くにいれば楽しいやろなぁとか
想像してみたり。

少なくても、好きな本の感想を誰かと語ってみたい人やJ.オースティン好きの人には
楽しい作品だと思います。
ただ、物語と小説もリンクする部分があったりするんですが、オースティンを読んだ後に
見るともっと面白かったやろなぁとつくづく思いました。
という訳で、今度は読んだすぐ後にDVD観るゾッ!と楽しみが一つ増えましたよん。

映画に出てきた作品の中で未読の「マンスフィールド・パーク」が気になって
さっそく買って帰った私ですが、「説得」も映画の中で話されている内容からして
ぜひ読んでみたい一冊になりました。
そんなこんなで本がたまっていく。。。。(^-^;A

梅田シネ・リーブルにて観賞。