ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

アストレとセラドンの恋 (仮題)

監督:エリック・ロメール
(2006年 フランス)
原題:Amours d'Astr?e et de C?ladon, Les

【物語のはじまり】
羊飼いのセラドンとアストレは恋人同士。しかし浮気を疑うアストレに拒絶されてしまった
セラドンは絶望の上、川に身を投げてしまう。

フランス映画祭。大阪は、日・月・火の夜というスケジュールで9作品のみ。
しかも、セドリック・クラピッシュ監督作品(パリ)の上映は無いのねー。
という訳で、久しぶりのロメール作品のみの鑑賞となりました。
この作品に関しては、日本で上映されるみたいですよ!

原作になる17世紀の小説家オノレ・デュルフェの田園小説『アストレ』(1627)は、
デュルフェが5世紀におけるフランスの羊飼いを想像して書いた作品の様です。
原作はものすごくボリュームらしい。。。。

どうってことないストーリーなんですが、牧歌的な風景と主人公2人の美しさに
あっという間に夢の様な時間が過ぎたという感じでしょうか。
異性に変装する登場人物や、理屈っぽいセリフの言い回し等、個人的にはシェークスピア喜劇を
思いおこしました(韻を踏んでるのかどうかなんてもちろんわかりましぇーんが)。
ロメール作品らしく、相変わらずの登場人物達の滑稽さと愛らしさにニマニマしてしまいます。
特に、お城の女主人のセラドンに対する執着に笑。彼を引き止めようと都合のいい理屈で
やりこめようとする様もおかしい。
そんなセラドン役のアンディー・ジレはモデル出身で確かに美しい!
アストレ役のステファニー・クレイヤンクールもフレッシュな美貌で素敵でしたが、
演技的に稚拙な感じがしたのが残念!

それにしてもロメール監督って現在おいくつ位なんでしょうね。
いつまでも瑞々しいこの感性に脱帽!