ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

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犬と私の10の約束

犬と私の10の約束

監督:本木克英
(2008年 日本)

【物語のはじまり】
北海道・函館で暮らす14歳の少女あかり(福田麻由子)の家の庭に、
ある日、前足の片方だけが靴下を履いたように白いゴールデン・レトリバーの子犬が
迷い込んでくる。その子犬に“ソックス”と名前をつけたあかりに、
母(高島礼子)は犬を飼うときは犬と「10の約束」をしなければならないと教えるが……。
(シネマトゥデイより)

なんて言うか、犬を飼っている立場としてはもの申したくなる映画です。
犬と飼う際の「10の約束」と言うわりには、躾に関しての描写が全く無いというのも
なんだかなぁという感じでした。
個人的には家庭犬は家の中で飼うべきだと思っているし、人間の食べる物を与えないのは当然の事。
極め付けは進くんの家でのソックスの居場所。家から閉め出されて、
ひょっとして危害を加えるかもしれない者と遭遇する場所につながれるなんて、
首をひねりたくなる設定でした。

前半の哀しい出来事をサラッと描いているのには好感が持てたんですが、
後半の涙・涙のシーンはちょっと凡庸。今どきテレビドラマでもあんなベタなシーンは
見かけない様な(というか、最近ドラマ観てないんでなんとも言えませんが)気がして残念。
結局、人間の都合のいい様に犬が描かれている様に思えてしまいました。

それでも、所々で笑いが起きるユーモラスな演出(豊川悦司が意外によかった!)に
笑わされ、涙したんですけどね。
この映画に出ている映画の犬の可愛さと、素晴らしい訓練の賜物である犬の演技、
それに救われた作品です。

リサイタルホールにて試写鑑賞。

また、同会場では「どうぶつたちへのレクイエム」(児玉 小枝さん)の
写真が展示されていて、嬉しく思いました。

犬と私の10の約束犬と私の10の約束
(2007/07/28)
川口 晴

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