ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ここに幸あり

監督:オタール・イオセリアーニ
(2006年 フランス/イタリア/ロシア)

【物語のはじまり】
ヴァンサン(セヴラン・ブランシェ)は、ある日突然大臣の職を追われ、
仕事も住む家も妻も失ってしまう。そんな彼は母が所有するアパートに移ろうとするが、
そこは移民たちに占拠されていた。

力の抜けたユーモラスな作品。権力と関係のないところでの幸せについてフワッと
こちら側に語りかけてくる感じ。

なんといっても、名優ミシェル・ピコリが主人公の母親役をしていて楽しい。
どう見てもおじさんなんだけど、お袋的包容力にあふれていて和んでしまう。

話の起伏は無くリアリティも無いんですが、映画だから楽しめるこの世界観、
好きですねー。
所々でロバやチータ等の動物が登場するシーンも効いてます。

オタール・イオセリアーニは「月曜日に乾杯!」しか知りませんでしたが、
同監督作品を過去に遡って観てみたくなりました。

でも、ローラーブレードで滑る時は前を向かないと迷惑だぞ! と主人公に
注意したくなった私は、やっぱり生真面目人間かも。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。