ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

サラエボの花

監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
(2006年 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ/オーストリア/ドイツ/クロアチア)

ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエボ。12歳の娘サラ(ルナ・ミヨヴィッチ)と
2人で暮らしているエスマ(ミリャナ・カラノヴィッチ)の生活は厳しい。
サラの修学旅行費を何とか工面したいエスマだったが。

ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争の悲劇に関する作品といえば、
「あなたにならいえる秘密のこと」やイギリス・グラナダTV
第一容疑者(姿なき犯人)」等、何かと観ていて辛いイメージです。
そういう訳である程度の覚悟をして観にいましたが、思った程ではなくホっとしました。
所々でほのぼのとしたシーンもあり、ラストも希望を感じさせるさわやかな作品。

エミール・クストリッツァ監督作品にも出演していたミリャナ・カラノヴィッチが
傷付き疲れているシングルマザーを演じています。
娘役のルナ・ミヨヴィッチがすごく良かった。 思春期の生意気で、でも
ピュアな感じがとても伝わってきて可愛くていい!
この子の存在が物語に希望を与えてくれていますが、その役所にピッタリな
女優さんでした。

残酷なシーンを使うことなく、人間の罪深さやいろいろな深いテーマについて
考えさせてくれる映画。こうゆうタッチの作品好きです。

サラエボ出身のイビチャ・オシム著「日本人よ!」、知り合いの方から頂いても
なかなか読めずにいました。ちょっとずつでも読みたくなりました。

シネリーブルにて鑑賞。