ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

題名のない子守唄

映画「題名のない子守唄」オリジナル・サウンドトラック映画「題名のない子守唄」オリジナル・サウンドトラック
(2007/08/22)
エンリオ・モリコーネ

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監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
(2006年 イタリア)

テアトル梅田にて鑑賞。

【物語のはじまり】
北イタリアトリエステにやってきたイレーナ(クセニャ・ラポポルト)は、
金細工の工房を営むアダケル家のメイドになる。
完璧に仕事をこなす彼女には忌わしい過去が。。。。

最初に「結末について、鑑賞予定の方に話さないようにしてください」 という主旨の
メッセージが表示されましたが、それほどの意外性があるわけでもなく、
ちょっと大げさな表現かな思ってしまいました。
その言葉はビリー・ワイルダー「情婦」の様な映画でこそ使って欲しいかも。

とはいえ、適度にスリリングなサスペンス映画で完成度は高いと思います。
イレーナの過去について、生理的に嫌悪感を感じるシーンのフラッシュバック等が
ありますが、それ以外はさほど残酷な映像はありません。

ただ、この映画で歌われる子守唄に関してはなぜかあまり記憶に残りませんでした。
先日観た「パンズ・ラビリンス」とは対照的(こちらはすごく印象的)。
ちなみに、今年一番記憶に残っている子守唄は「アズールとアスマール」のそれです。

クセニャ・ラポポルトという女優さんは今迄の記憶にありませんが、
とても魅力的で、私がこの映画に入り込めた一つの要因になっています。
最初にアダケル家の家政婦だった女性や、子役の女の子等、
役者達がすごくイキイキしていて、そこも大きな魅力。

東欧の女性達が人身売買されている現実を、改めて認識させられる映画でもあります。