「酔いどれ詩人になるまえに」オリジナル・サウンドトラック (2007/07/25) サントラ、クリスティン・アスビョルンセン 他 商品詳細を見る |
監督 ベント・ハーメル
(2005年 アメリカ/ノルウェー)
【物語のはじまり】
自称“詩人”のヘンリー・チナスキー(マット・ディロン)は、
食べるために働くものの、酒が原因でクビになってばかり。
唯一続けているのは“書く”ことだった。
ある時、バーで知り合った女ジャン(リリ・テイラー)と暮らし始めるが。
梅田テアトルにて鑑賞。
今は無き心斎橋ソニービルの映画館で観た「キッチン・ストーリー」。
そのベント・ハーメル監督、2年ぶりの作品です。
「カルト的人気を誇るチャールズ・ブコウスキーの自伝的小説の映画化作品」
という事ですが、だれ?って感じで存じ上げませんでした。
すんません、勉強不足で。
主人公は、アルコール依存症で、生きる為に就く仕事にはありえない程いい加減で、
女好きで、こんな男かかわりたくないっ!っていうヤツなんですが。。。。
なんか邪気がないというか、憎めないんです。
採用されなくても書くことをひたすら継続してる所がいいし。
「言葉が次から次へとわきあがってくる」って事自体すんごいよねぇ。
なんか羨ましいきゃつでもあります。
女性陣もよかった。
リリ・テイラーの男前な感じとか、マリサ・トメイの一種なげやりな雰囲気。
キャラクター的魅力では、チナスキーよりこっちの方が優ってた様な気もします。
マット・ディロンは、“今どきの兄ちゃん”(「シングルス」あたりの)の
イメージがいまだに強いんですけど、すっかり中年になってたんですよねぇ。
「メリーに首ったけ」のかっちょ悪い役とか、この映画とかの彼は、
若い頃よりはいい感じかも。ちょっとフランケン気味(^-^;A ではありますが。
かっこいいっていう域に至らない所におかしみがあって、この作品に合ってる気がしました。
チャールズ・ブコウスキーの作品を全く知らないので、
その魅力についてももちろん想像できませんが、映画に関しては
この監督らしさが出てたんじゃないでしょうか。
どうしようもない様でも何か希望がある様な(アキ・カウリスマキみたいやなぁ)、
淡々としていてドラマチックではなく、どこかコミカルな感じ。結構好きです。