監督 パスカル・トマ (2005年/フランス) |
【物語のはじまり】
フランスの田舎で悠々自適の生活をおくるプリュダンス(カロリーヌ・フロ)と、
ベリゼール(アンドレ・デュソリエ)。ゼリベールの叔母が亡くなり、
遺品を引き取りに老人ホームに行ったプリュダンスは遺品の中に
見覚えのある家が描かれた絵を発見するが。。。。
アガサ・クリスティーの作品は大好きなのに、「トミー&タペンス」の
シリーズはあんまり面白いと思った事ないんですよね
(妙にコメディ色が強いからかなぁ)。
そんな中でもこの映画の原作「親指のうずき」は結構楽しめました。
読んでて、イマジネーションが刺激される作品なんです。
しかし、この映画は原作とはちょっと異なってます。
象徴的なのは、予告編。
オリジナルでは、カトリーヌ・フロ主演のユーモア溢れる、
エスプリに富んだ作品というイメージの予告編ですが、
日本版では、あくまでクリスティー原作の謎解きの要素が
強い予告編となっています。
で、正解はオリジナル(フランス版)の方で、謎解きには
期待しない方がいい出来になっています。
ロケ地は、フランス・スイス国境近くに広がるサヴォワ地方らしいんですが、
その風景がすんばらしい!ため息もんですぅ。でも実際にその地に立ったら
美しすぎてそわそわしそう。ベタですが、憧れてしまいます。
事件の鍵をにぎる老嬢役を、あのジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド
(舌噛みそうな名前!)が演じているんですが、
若い頃はバンビ顔でキュートだった彼女が
(役柄的にメイクで老けさせてとしても)、こうなるのねぇーと
感慨深いものがありました。
カトリーヌ・フロがその魅力を発揮していて、
楽しく軽妙な作品ではありますが、
あまり多くを期待しないで観る方がいいかもぉ。
原作↓
親指のうずき (クリスティー文庫) (2004/08/18) アガサ・クリスティー 商品詳細を見る |