ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

みんな誰かの愛しい人

みんな誰かの愛しい人
監督 アニエス・ジャウィ
(2004/フランス )

【物語のはじまり】
有名作家エチエンヌ(ジャン=ピエール・バクリ)を父に持つ、
ロリータ(マリルー・ベリ)は太めの体型にコンプレックスを持ち、
父親から愛されていないと感じていた。。。

ムッシュ・カステラの恋』で有名になった(私もこの作品で初めて知りました)
アニエス・ジャウィ監督、ジャウィとジャン=ピエール・バクリの脚本作品。

コンプレックスの塊の様な娘を演じるマリルー・ベリがリアルです。
人の顔色を伺うタイプなのに、妙に依頼心が強くて父親の権力を
あてにしていたりするロリータを、おもしろがって見られるか
イライラするかによって、この映画の楽しみ度合いが違ってくると思われます。
私は結構、面白かった。最初は、ちょっと苛つきましたが
(その辺は「ムッシュ・カステラの恋」と同じ)、
周りの人達の物語も同時進行していきますので、
気持ちが一点に集中しない所はいい。

アニエス・ジャウィがロリータの先生シルヴィア役で、見事な歌声を披露しています。
それに比べ、ロリータの口パクはいただけなかった。。。
特にコンサートのシーンは酷かったなぁ。

シルヴィアのパートナーで作家のピエールや、エチエンヌの秘書ヴィンセント等、
気が弱くて事なかれ主義(?)の傍役キャラがまぁまぁ面白かったのですが、
セバスチャンがなぜロリータに惹かれたのか等、説得力に欠ける部分がありましたね。

ところで、カリーヌ役の女優さん、最初、ナオミ・ワッツかと思った(間違った)のは私だけ?