ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

輝ける女たち




↑オリジナルサウンドトラック

監督 ティエリー・クリファ(2006年/フランス)
テアトル梅田にて鑑賞。

【物語のはじまり】
南仏・ニースにあるキャバレー「青いオウム」のオーナー、
ガブリエル(クロード・ブラッスール)が帰らぬ人となる。
葬儀の為、彼の遺言により疎遠になっていた家族が集まるが。。。

監督はティエリー・クリファ。これまで存じ上げませんでした。
実は、フランソワ・オゾン監督の「8人の女たち」がしっくりこなくて
私には面白くなかったので、もしかして同じパターンだったら。。。と
危惧してましたが、よかったぁ、全く別物です。

オープニング、キャバレーのシーンから心踊ります。
ウキウキする雰囲気。

ドヌーブに関しては、「ロシュフォールの恋人たち」や「昼顔」の頃の、
ある種無機質で神秘的な彼女に馴染みがあるので、
最近の堂々とした腰回りや、嫌味なフランス女性の役を無理なく演じてるあたりには
少々複雑な印象。けど、人間くさいドヌーブも、別物として割り切って観ると、素敵です。

エマニュエル・ベアールは相変わらずキュートですねぇ。
素顔っぽく撮っているシーンが特に可愛いかった。今回は歌もまぁまぁ良かったし。
しかーし、後半でジェラルディン・ペラスの歌(ベット・ミドラーのローズをフランス語で)を
聴いたとたん、それまでのE.ベアールの歌はなんやったん、と思ってしまう位、
G.ペラスの歌が素晴らしかった!久しぶりに鳥肌たちましたよっ。
なんか、思いがけないプレゼントをもらった気分になって、こういう映画っていいよなぁ。

他にも、心浮き立つシーンが結構あってディテール的にもいいんですが、
ストーリーも好感がもてるものでした。
家族の再生みたいな話ですが、アメリカ映画にありがちな、
ムリにでもみんなまとまって団結しちゃう!とかいうのじゃなく、
あくまでも個人個人の好きにやっちゃって〜、でも
お互いの尊厳は認めますよ的な感じが良いですね。

茶目っ気のあるおフランス〜ものが好きな人は
満足される作品だと思います。