ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー

監督 シドニー・ポラック(2005年 ドイツ/アメリカ)
梅田のシネ・リーブルにて鑑賞。
「知識は無いけど観ちゃいましたシリーズ(?)」その2

近代建築の巨匠フランク・ゲーリー。
彼の壮大なアイデアは、いったいどこから生まれるのか?など、
長年の友人でもある監督シドニー・ポラックが迫るドキュメンタリー。

金曜日の日中という事もあってか、観客は私を含めて7、8人。
ちょっと寂しい。しかも仕事中なのか、スーツ着用の男性が多かった。

ロビーに掲示してある、ゲーリー作品の写真パネル。一応、鑑賞前に目を通しておきましたが、
そんな必要もなかったかも。映像でたっぷり見せてもらえます。

映画を観る前も後も、感じていた素朴な疑問は、
「まず、デザインありきなのか」という事です。
しかーし、実は前日の睡眠不足のせいか、映画の後半2、3度うとうとしてしまい、
作品の中でそれについて語っていたかどうかははっきりとしません。トホホ。。。

ゲーリーのデザインする建造物を映像で見た時、かつて彫刻家だった服飾デザイナーが
造る洋服を見た時と、同じ様な印象がありました。
個人的には、何か惹き付けられる、心ゆさぶられるものがあるのも事実ですが、
中には正直、生理的に好きじゃないなぁと感じるものもある。

好きな作品もあれば嫌いな作品もあるというのは、
他のファッションやインダストリアルデザインにも言える事ですが、
建築のデザインというのは造られた後、長く人々の目にさらされ
公共性が高いという所が異なってますよね。
直接、その作品とは関係のない人にも影響を与え易い存在だし。

※ここらかネタバレ含みます。
実際、ゲーリーの発言で「出来上がるには時間がかかるので、
出来た頃にはイヤになっているものもある」という意味合いのものがあり、
ちょっと気になりました。
※ここまで。

また、若いデザイナーやアシスタントにもフランク(駄洒落じゃないよ!)で
気取らない態度のゲーリーに、好感が持てました。

余談ですが、ティファニーのジュエリーにはゲーリーのデザインしたものがあって、
映画の前にキッチリCM流していました。
厚手の商品パンフもロビーに平積みしてあるという念の入れ様。
しかし、この映画を観に来る人の中で「ティファニー」に興味のある人がはたして
どれ位いるのかは疑問。