ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

情婦

情婦 [DVD]情婦 [DVD]
(2006/12/16)
タイロン・パワーマレーネ・ディートリッヒ

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【物語のはじまり】
退院したばかりの敏腕弁護士ロバーツ(チャールズ・ロートン)は、
付き添い看護婦(エルザ・ランチェスター)の口煩さにうんざり。
そんな彼に、金持ちの未亡人を殺した容疑をかけられたレナード(タイロン・パワー)が
弁護を依頼する。
レナードのアリバイを証明するのは妻クリスティーネ(マレーネ・ディートリッヒ
だけだったが。。。

アガサ・クリスティが好き! ビリー・ワイルダーも好き! で、好きなものの二乗なんですが、
実はこの映画は、初めて観たんです。NHKBSで録画を失敗したので、ビデオ買っちゃいました。

冒頭からレナードと看護婦との掛け合いにニンマリ。いいなぁ。
原作にはない個性と味付けをこのあたりに感じる。

タイロン・パワーが軽薄な男をなかなか上手く演じていますが、
なんといってもディートリッヒが素晴らしい。
ディートリッヒといえば、退廃的な美貌と脚線美とよく言われますが、
個人的にはけっこうファニーフェイスなんじゃないかと思います。
他には類をみない一種独特の雰囲気があるので、惹き付けられて
目が離せないんです。不思議な魅力。
他の映画では気が付かなかった彼女の魅力も、この作品で発見しました。
(詳しくいうと、完全にネタバレになるので控えさせてもらいますが)

けれども、この映画はチャールズ・ロートンが主役ですね。
気の利いたセリフもロートンが言うと活きてくるし、
法廷のシーンでも魅せてくれます。
この愛すべきキャラクターのおかげで、最後までどこか軽妙な作品でした。

それにしても、原作が頭に入ってなかったらもっと面白かったやろなぁと
思ったのも事実です。