ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

しゃべれども しゃべれども

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫) しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)
佐藤 多佳子 (2000/05)
新潮社
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↑佐藤 多佳子著の同名小説の映画化(原作は読んでません)。

監督 平山秀幸
(2007年/日本)

【物語のはじまり】
今昔亭三つ葉(国分太一)は、古典を愛するが、
うだつの上がらない二つ目の落語家。
そんな彼のもとに「落語・話し方を習いたい」と
ワケありな3人が集まるが。。。

梅田ガーデンシネマにて。すぐ隣のスクリーンで『初雪の恋』を
上映してたので、おばちゃん(私もおばちゃんですが)だらけでした。
普段はほとんど落語に接点も知識もない私ですが、興味深く観ました。

中盤までの主人公の落語が、全然面白くないんです。
観ているこっちまでかたくなってしまう(国分太一さんの演技ですよね)。

相反して、伊東四朗さん演じる師匠のこなれた芸。間の取り方とかもいいし、
自然とリラックスして、笑いを誘います。

この映画、他のシーンでも結構笑い声が起こっていました。
主人公の祖母役の八千草薫さんも良い。キャラクターも面白かった。
下町の景色が好きなので、そこんとこも得点高かった。

あと、落語教室の子役! 特に演技がうまいとかいうんじゃないけど、
笑いを巻き起こす、欠かせないキャラクターでした。
枝雀の芸風をまねた「饅頭恐い」も、ちょっぴり懐かしく面白かったし。
2代目 桂 枝雀という惜しい人を亡くしたんやなぁと改めて思いました。
(電話だけで出て来る子役のお母さんの大阪弁があまりにもめちゃくちゃで、
その辺すごく手抜きを感じた。ちゃんと話せる人が演じて下さいね! ちょっと、立腹)

ストーリーは、落語教室を初める経緯や、他にもいろいろムリがあるなぁと
感じる所はありましたが、「火焔太鼓」の話が主人公を象徴している様でもあり、
いろいろとあとを引くものがありました。

観終わった後は、さわやかな気分です。
(私としては、ラストシーンは要らんかったけど。。。)