ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

オー・ブラザー!

オー・ブラザー!
監督ジョエル・コーエン、製作イーサン・コーエン
(2000年/アメリカ)

【物語のはじまり】
1930年代のミシシッピー州。3人の囚人たち、エヴェレット(ジョージ・クルーニー)と
ピート(ジョン・タトゥーロ)とデルマー(ティム・ブレイク・ネルソン)は、
昔エヴェレットが隠し置いた現金120万ドルを目指して脱獄するが。。。

「古代ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』を基にした」とありますが、
教養がないもんで、そのへんの知識は全くありません。
しか〜し、そんな事は関係なく面白い!

最初の方に線路で出逢った盲目のおじいさんの予言を聞いて、
ハンフリー・ボガート主演の「俺たちは天使じゃない」の様な展開になるのかと
一瞬思いましたが、やはりちょっと違ってて。。。

その後、十字路でギター弾きの黒人青年トミーを拾うのですが、
彼いわく「悪魔に魂を売り渡してきた」と。
これは、1930年代に活躍したミシシッピ州出身のミュージシャン、ロバート・ジョンソン
「十字路で悪魔に魂を売り渡して引き換えにテクニックを身につけた」という伝説の引用です。
そんなん知らんから、なんのこっちゃと思いましたが。
そして、その後の囚人3人とトミーの演奏。うーん、いいです。鳥肌たちました。
ジョージ・クルーニーの歌は吹替えらしいと、どこかで見ましたが。

※ここらかネタバレ含みます。

KKK(Ku Klux Klan アメリカの白人至上主義団体)とおぼしき人達に対する反撃が
面白くてちょっとスッキリ(本当はもっとコテンパンにやってほしいけど、
そうなると映画の主旨が違ってくるし)。

※ここまで。

この映画の事を「コーエン兄弟の作品としては全くひねりがなくがっかり」等と
言う人がいますが、なんのなんの、素直に見て面白くて楽しくてほんわかする所もある
上質のコメディではないですか! 今まで見たコーエン兄弟の作品の中で一番好きです。