ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

マッチポイント ★

監督 ウディ・アレン
(2005年 イギリス)

昨年、梅田ガーデンシネマで観たこの作品のDVDが発売中。

【物語のはじまり】
元プロテニスプレイヤーのアイルランド人クリスは、野心家で英国の上流階級に憧れている。
会員制テニスクラブのコーチとして働き始めたクリスは実業家の息子トムと親しくなり、
その妹クロエ気に入られ付き合い始める。しかし、クリスはトムの恋人で女優を目指す
アメリカ人女性ノラの官能的な魅力にはまり込んでいた。。。

こわいですねぇ、恐ろしいですねぇ。スカーレット・ヨハンソンが最初に
出てきたシーンから、ハッと息をのむほど綺麗(というか官能的)で。
クリス(ジョナサン・リス・マイヤーズ)でなくても、どっぷりはまりそう。
ジョナサン・リス・マイヤーズは、野心あふれる卑しい美を持った役にピッタリで、
もちろんスカーレット・ヨハンソンなしでは、この映画は成立しない。
ストーリー自体はありがちなものですが、引き込まれて観てしまうのは、
この二人を含め、俳優達のすばらしさによるものだと思います。
(脇をかためるイギリス人俳優達もすごくよい!)

話の主人公がアイルランド人とアメリカ人で、イギリス人達はその輪の外で
自分達の人生を歩いているような気にさせたのは、ニューヨーカー、ウディ・アレン
意図するものだったのかもしれないと思うのは考え過ぎでしょうか。

それにしても、休日を田舎の別荘でクロエの家族と過ごすクリスの携帯に
ノラから執拗にかかる電話の呼び出し音。すごい耳障りな音なんですけど、
ラブ・アクチュアリー」でデザイナーのサラに病気の弟から四六時中かかる
携帯電話の呼び出し音と同じ。他の映画でも時々登場人物の携帯電話の
呼び出し音が、この人をバカにしたようなメロディでした。
気になって調べたら、「教えて!goo」のページに答えがありました。
ノキアの「NOKIA Tune」らしいです。
下記から試聴もできます。映画の中では和音になってなくて、もっとイラッとくる
トーンの音でしたが、これを聞く限りそれ程でもないです。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2793621.html

映画のラストについては、なかなか意外性があってよかったとだけ言っておきます。
完成度の高いウディ・アレン作品だと思います。満足しました。